「避難場所」と「避難所」はちがう
「避難所に逃げよう」——ふだん何気なく使うことばですが、防災の制度では「避難場所」と「避難所」は別のものです。このちがいを知らないと、いざというとき危険な場所へ向かってしまうことがあります。
逃げる場所(指定緊急避難場所)
指定緊急避難場所は、押し寄せる水や土砂から命を守るために緊急に逃げ込む場所です。校庭・公園・高台などが指定されます。ポイントは、災害の種類ごとに指定されること。東日本大震災で避難場所の性質のちがいが被害につながった教訓から、2013年の災害対策基本法改正で、洪水・土砂災害・地震など災害種別ごとに基準を満たす場所を市町村長が指定するしくみになりました。
とどまる場所(指定避難所)
指定避難所は、被災して家に戻れない人が一定期間滞在する施設です。体育館や公民館などが典型で、こちらは災害の種類を問いません。
同じ施設が両方を兼ねることも多い
学校のように、緊急避難場所と避難所の両方に指定されている施設もたくさんあります。国のオープンデータでは、全国115,818か所の指定緊急避難場所のうち62,040か所が、滞在用の指定避難所と同じ住所にあります。ただし「地震のときは校庭に逃げ込めるが、洪水のときは対象外」のように、同じ施設でも災害によって役割が変わる点に注意が必要です。
混同すると何が危ないか
「近所の体育館=避難する場所」とだけ覚えていると、洪水のとき浸水想定区域内の体育館へ向かってしまう、といったことが起こりえます。実際、全国の指定緊急避難場所のうち約4割は洪水を想定した場所ではありません。くわしくは「なぜ約4割は洪水に対応していないのか」をどうぞ。
ニゲドコでは、災害の種類ごとの✅❌に加えて、滞在用の指定避難所を兼ねる場所に🏠マークを表示しています。
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⚠️ 「洪水向けの登録がない・少ない」ことは、自治体の対応不足を意味するとは限りません。広域避難(区域外への立ち退き避難)など別の避難方針を定めている場合があります。実際の災害時は自治体の避難情報を最優先してください。
出典: 国土地理院 指定緊急避難場所データ(市町村報告に基づく)・集計日 2026-09-03 ・ ニゲドコによる集計